2014年3月17日月曜日

答え

by 梅津志保


谷川俊太郎さんの「生きる」を再読する機会がありました。
読むのは、小学生以来でしょうか。私は、3月の明るい午後の日差しの中ゆったりと読みました。それは、国語のテストの終了時間に焦るようなこともなく、クラスの友人たちの前に立ち、一人朗読するような緊張もなく、解き放たれた時間の中で。そして、小学生のときには到底分からなかった、たくさんのものを受け取ることができたのです。

「いま生きているということ それはミニスカート」
小学生の私は、この意味を全く分かっていませんでした。今は、私なりに解釈すると、これは、文化を意味しているのだと思いました。
そして、詩の構成を俯瞰してみると、人間が生きていく中で育んでいくべき「五感、美(文化・宇宙・音楽・絵画・自然)、喜怒哀楽、流れゆく時間、地球、愛」がテーマなのだと気がつきました。こんなにも丁寧に教えてくれていたなんて! 

今またこの詩に出会えてよかったです。
なぜなら、私は、このテーマを大切にして自分が生きているのか振り返るきっかけになったからです。私にとって生きているということは何か。きちんと対象と向き合っているか。
「いま生きているということ それは季語 それは(   )」。穴埋め問題の自分の答えを埋めながら生きていこうと人生半ばにして思うのでした。

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