2014年2月11日火曜日

by 梅津志保


モネは、どんな思いで、その風景を切り取って、描いていったのか。 

国立西洋美術館で開催中の「モネ 風景を見る眼」を観ました。 私が注目したのは、テーマになっている「風景を見る眼」。
印象派時代は、近代生活を取り巻く風景を切り取る視点や構図を模索したというモネ。モネがその眼で見たであろう風景、描き直したであろうキャンバス上の風景、モネの眼と私の眼が一体となり、美しさの普遍性と光があることの明るさ、艶やかさ、時間を超えて作品を共有している事実に一瞬「クラッ」としてしまいました。

そして、これは「俳句と同じではないか」と。
多くの事柄や風景から「これだ!」と思う、一番いい部分を感じ、それを切り取る。白いノートに書き(絵画なら白いキャンバスに描き)、自分の世界を作る。(これって結構気持ちがいいものです。)そして読んでくれる(絵画なら観てくれる)人と思いを共有する。

「眼」は「物事の本質を見通す力」や「要」という意味も持っています。
「梅津 風景を見る眼」をもっともっと鍛えて、自分の世界を広げていくこと。そんなことを思いながら国立西洋美術館を後にしました。

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