2014年8月19日火曜日

水郷

by 梅津志保


時代小説好きな私は、江戸時代の面影を残す町並みを訪ねることが好きだ。今までも川越、栃木を訪れてきた。この夏は、「小江戸シリーズ第三弾佐原編」と称して、千葉県香取市佐原を訪ねた。

佐原では、江戸時代、醤油を作り、船運を利用して、江戸まで2週間かけて醤油を運んだという。今では、観光が盛んだが、生活の側にはいつも水があり、水と共に大切に町並を守ってきたからこそ、観光地として残り、今の私たちに昔の暮らしを教えてくれる。

残すべきもの、残さないもの、残せないもの。佐原の町は、残すべきものとしてこれからも残っていくだろう。

そして、この町に来て一番驚いたのは、周囲の水の豊富さだ。利根川を主体として、近くには霞ヶ浦や北浦などが広がり、水郷という言葉がふさわしい。
夏の日をはね返す水面はきらきら光り、周囲は青々とした夏草が茂り、心の奥にも水が広がっていき、満ち足りた気持ちになる。岸に押し寄せる「たぷんたぷん」という水音は、 2014年の私の夏の思い出となる。

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